作;Salomé Lelouch
翻訳・脚本:岩切正一郎
演出:白樹栞
出演:高田翔 手塚日南人
主催:一般社団法人Société Le Théâtre Elysée
公演日程:
2月21日(金)19:00
2月22日(土)14:00
2月23日(日)14:00
2月24日(月休)14:00
2月25日(火)休演日
2月26日(水)休演日
2月27日(木)19:00
2月28日(金)休演日
3月1日(土)14:00
3月2日(日)16:30
※開場は開演の30分前 ※未就学児入場不可
チケット料金:
8,800円 (前売)
(※当日券は500円UP)
チケット取扱い:
<イープラス>
https://eplus.jp/falaitpasledire/
先行販売 (抽選):1月17日(金)10:00~1月26日(日)23:59
※当選結果発表:1月28日(火)13:00~
一般発売日:2月1日(土)10:00~
<Club TRICOLORE THEATER>
劇場チケットお問合せTEL:03-3796-7771
劇場友の会 1月17日(金)13:30~
劇場一般発売 1月25日 (土)11:30~
※日により受付時間が変更になる場合がございますので、劇場へお問合せください。
2025年2月より六本木トリコロールシアターにて、フランスやヨーロッパで上演され続けている人気戯曲『それを言っちゃお終い』Ⅹ.(原題『Falait pas le dire』)を上演することが決定いたしました!
『それを言っちゃお終い』とは、2022年12月に六本木トリコロールシアターにて日本初上演を果たしSociété Le Théâtre Elyséeのレパートリーとしてドラマ・リーディングやストレートプレイ、ミュージカルなど様々な形で上演を企画している作品です。15景からなる本作を、ベテランから若手まで様々な演出家と素晴らしい俳優たちで上演を重ねており、そしていよいよ今回、10回目の上演となります。
主演には、数々の舞台作品に出演し観客を魅了し続けている高田翔を迎え、さらに俳優としては舞台を中心に活動を始めたばかりにも関わらず大きな注目を集める手塚日南人が共演し、二人芝居として、それぞれ男性と女性を演じ分けます!
演出は舞台女優として、また数々の舞台のプロデューサーとしても活r躍し、演出は『庭の木と四つの物語』『Falait pas le dire』『動機』など好評を得ている白樹栞が務め、二人の俳優とともに『それを言っちゃお終い』を作り上げます。
全15景のうち上演予定の12景ご紹介♪(役柄は変更の可能性がございます。)
1.ケーキ 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
2.ペドフィリア 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
3.疑い 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
4.履歴 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
6.ほのめかし 彼女:高田翔 彼:手塚日南人
7.幽霊 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
9.形成 彼女:高田翔 彼:手塚日南人
10.男-女 彼:高田翔 彼女:手塚日南人 配管工:高田翔
11.グレーゾーン 彼女:高田翔 彼:手塚日南人
12.キックボード 彼:高田翔 彼女: 手塚日南人
13.代理母出産 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
15.家族の秘密 彼:高田翔 彼女:手塚日南人
10回目の上演となる本作にどうぞご期待ください!!
<ストーリィ>
毎日曜日 何10年も息子の為に作り続けて来たケーキを嫁の立場で「ママのケーキ パサパサしてる…」なんて言える?!
15景全ての終わりがそれを言っちゃお終い!
六本木でParisから来たウフッ!!を…
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⾼⽥翔と⼿塚⽇南⼈が出演︕
フランス発のウィットに富んだ⼆⼈芝居
『Fallait pas le dire 〜 それを⾔っちゃお終い』
まもなく開幕
フランス発のウィットに富んだ二人芝居『Falait pas le dire ~ それを言っちゃお終い』が2025年2月21日(金)から3月2日(日)まで、六本木トリコロールシアター(東京都港区)で上演される。
2022年12月に同劇場で日本初上演された『それを言っちゃお終い』。これまでドラマ・リーティングやストレートプレイなどさまざまな形で上演されてきたが、記念すべき10回目の上演となる今回は、数々の舞台に出演して実力をつけている高田翔と、活動を始めたばかりではあるが大きな注目を集める手塚日南人の2人が出演。全15景からなる本作で12景を抜粋し、「彼」役と「彼女」役を場面ごとに入れ替わりで演じるという。
出演する高田翔と手塚日南人、そして本作の演出とプロデュースを手掛ける白樹栞氏に、作品にかける思いや見どころを語ってもらった。
ーー10回目の上演となる本作ですが、改めて脚本を読まれた感想や実際に稽古をしてみての感想を教えてください。
高田翔(以下、高田):この作品が10回目の上演ということで、記念すべきときに携わることができて、嬉しいです。
でも、どうあがいても、2人しかいないのでね......(笑)。今後の稽古でいろいろと深めていけたらと思いますが、きっとやる度に違うものになる気がするんです。「今日はこう感じたけれど、明日はまた別の感情が生まれて......」という風に。自分自身も変化を楽しみながら稽古をしていきたいです。
手塚日南人(以下、手塚):高田さんと楽しく稽古させてもらっています。
僕はスペインに留学していたことがあるので、『それを言っちゃお終い』の脚本には、慣れ親しんだ文化に近いものを感じますね。ただ、これを日本でやるとなると、フランスの変わったコミュニケーションスタイルや、今の時事的な問題、現代の社会風刺も踏まえないといけません。頑張ります。
ーーこの作品の魅力は何だと思いますか?
高田:今回は「彼」役も「彼女」役もやるということで、見どころになりそうですよね。それに入れ替わるからこそ、違う見え方ができて、分かることも出てくる気がしています。僕としてはどういう風に演じていくのか、まだまだ考えているところですけど、いろいろ遊びたいなと思っています。
手塚:高田さんが仰る通りです。僕は2人芝居をやるのが初めてだし、女性役をやるのも初めて。初めてこのお話を聞いたときは「大丈夫かな......」と不安だったんですが、実際にやってみると、「女の人はこんな風に思っていたんだ!」と女心の勉強になっています(笑)。
それに「彼」でも「彼女」でも、高田さんが演じるときと僕が演じるときでは雰囲気が違ってきて、その違いがまた面白いなと思います。
ーー「彼」役と「彼女」役が入れ替えて上演するというのは、白樹さんのアイデアですか。
白樹栞(以下、白樹):はい。作者から「これは彼と彼女の2人の芝居だけれども、男優同士でもいいし、女優同士でもいい。15景から成り立つので、15人の男優と15人の女優で演じてもいい。15景は順不同でもい
い」というメッセージをもらっているんですね。
今回は、そのうち12景を上演する予定です。配役については「このセリフは高田さんに言ってもらいたいな」とか「日南人くんのお稽古の成果が出てきたから、ここでは可愛い彼女をやってもらおう」とか私が考えて、決めました。
また、ピアノの生演奏も見どころだと思います。朗読やセリフに音楽が寄り添い、言葉と音楽が融合して1つの芸術作品となる「ポエトリーリーディング」の手法が今注目されているようですが、今回はSEも含めて、彼らのセリフに合わせて音楽を奏でてもらう予定です。
ーーお好きなシーンやセリフがあれば教えてください。
白樹:高田さんは「彼」と「彼女」の他に、配管工役もあるんです。同じシーンの中で、一人で二役を演じ分けてくれて......
手塚:あの場面、面白いですよね!
高田:僕は「履歴」が好きです。エロサイトを見ている/見ていないとか、履歴を消す/消さないというやりとりがあるんですけど、女性の方が絶対上手(うわて)なんですよね。「あぁ、男って馬鹿だなぁ」「フランスも日本も一緒だなぁ」なんて思っています(笑)
手塚:僕は最初読んだときは「キックボード」が分かりやすいオチがついていて面白いなと思ったんですが、稽古の中で「形成」も面白いなと思って。高田さんが途中、しゃくれてセリフを言う場面があるんですが、声色が面白くて、あれは絶対ウケるなと!
この作品には中絶の話もあって、なかなか演じるのは難しいんですが、作品のメッセージ性も強く、ぜひ見てもらいたい場面ですね。
ーー白樹さんの演出はいかがですか?
高田:フランスのことをよくご存じだし、作品に対する愛情がある方ですよね。僕は割と言いたいことも言える関係性になってきているので、今回も楽しくやれればいいなと思っています。
手塚:高田さんが稽古に入る前に、マンツーマンで稽古をしてくださったのですが、いろいろと気を使ってくださいました。もちろん厳しいところは厳しく締めてくださるんですが、基本的にまるで家族のように僕のことを考えてくださる。初めての2人芝居ということで緊張していたんですが、白樹さんのおかげで心置きなく稽古ができていると思います。
ーー白樹さんから見てお二人はいかがですか?
白樹:これまでもいろいろな俳優さんに出てもらいましたが、このお二人が一番面白いですよ。いや、他の俳優さんたちに怒られてしまうかもしれないですが......上演する度に「もっとこうしたい、ああしたい」と言うアイデアや反省点が自分の中にあったので、それを今回は爆発させたいと思っているんです。
高田さんはもう直すことがないぐらい、抜群にいい芝居をしてくださっていますし、手塚さんもめきめき力をつけてくださっている。自分で言うのも変な話ですが、最高のキャスティングです。
ーーお互いの印象を教えてください。
高田:とても落ち着いた方だなと思います。1対1でやるわけなので、これからどんどんコミュニケーションを取って、お互いのことを知っていけたらと思っています。
手塚:落ち着いて見えるのは、緊張しているからだと思います(笑)
高田:え!緊張しないでくださいよ!(笑)

手塚:はい、ありがとうございます(笑)。こんな風にとても心が広くて、優しい方です。高田さんは声が通るし、技術があるし、やっぱりすごいなぁと思っています。僕も高田さんの胸を借りながら、稽古を通じて、じゃんじゃん自分を出していきたいです。
ーー本作はお二人のキャリアにとって、どんな位置づけの作品になりそうですか。
高田:フランスの作品をやる機会って、本当になくて。多分ここ(※主催の一般社団法人Société Le Théâtre Elyséeのこと)でしかないものなので、すごくいい経験を積ませてもらっています。毎回楽しいですし、ありがたいことだなと思っています。
......俺は『プールサイドの男たち』も『ル・ゲィ・マリアージュ』も出ているので、多分今回で、レパートリーを全部制覇するんですよね?
白樹:実はこの間、フランスで爆発的にチケットが売れたという作品を買ったんです。その作品も看板作品になると思うので、まだ「制覇」とは言えないかもしれない(笑)
高田:分かりました(笑)。またよろしくお願いします......!
ーー手塚さんはいかがですか?
手塚:烏滸がましく聞こえるかもしれませんが、自分の殻を破るチャンスだと思っています。僕は俳優をまだ始めたばかりですが、高田さんのような大先輩と密にやらせていただけるのは本当にありがたい。いろいろな人に感動していただけるように、頑張って稽古したいです。
白樹:お母様(※手塚さんの母は女優の手塚理美さん)からは早速予約をいただきました。お父様(※手塚さんの父は俳優の真田広之)は来てくださるかしら?(笑)

手塚:どうでしょう?(笑)。でもごっそりハリウッドから来てくれたら嬉しいですね。
ーー最後に観客の皆さんへメッセージをお願いします!
高田:六本木トリコロールシアターはお客さんの顔も見られるし、反応も分かって、お客さんの空気や熱を感じやすい劇場。皆さんといい時間と空間を共有できるように、稽古を頑張ります。ご来場をお待ちしています!
手塚:ウィットやユーモアがたっぷり詰まった作品です。また、笑えるけれども、ちゃんとしたメッセージが潜んでいるところも魅力。我々日本人は特に意見を言わずに、思いを内に秘めてしまうところもあると思うんですけど、思いを秘めることによる弊害もあるし、言うことによる弊害もある。その両方を、男女の視点を通して見られる、しかも今回は男2人がやるというところに意味を感じています。
既存の価値観を超えていくような体験になると思うので、ぜひ楽しんでいただければ嬉しいです。
(取材・文・撮影:五月女菜穂)
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⾼⽥翔と⼿塚⽇南⼈による⼆⼈芝居
『Fallait pas le dire 〜 それを⾔っちゃお終い』
ゲネプロレポート到着︕︕
フランス発のウィットに富んだ二人芝居『Falait pas le dire ~ それを言っちゃお終い』が2025年3月2日(日)まで、六本木トリコロールシアター(東京都港区)で上演中だ。
2022年12月に同劇場で日本初上演された『それを言っちゃお終い』。これまでドラマ・リーティングやストレートプレイなどさまざまな形で上演されてきたが、記念すべき10回目の上演となる今回は、数々の舞台に出演して実力をつけている高田翔と、活動を始めたばかりではあるが大きな注目を集める手塚日南人の2人が出演。全15景からなる本作で12景を抜粋し、「彼」役と「彼女」役を場面ごとに入れ替わりで演じる。
初日直前の2月20日(木)に行われたゲネプロ(総通し舞台稽古)を観劇した。
会場は六本木トリコロールシアター。日比谷線六本木駅から芋洗坂を下って徒歩3、4分のところにある。1階はホワイエで、2階がキャパシティ200席の小劇場となっている。「こんな都会の真ん中に劇場が?」と思うが、その真っ白な外壁であったり、ホワイエに置かれているアンティーク家具であったり、独特な存在感があり、どこかクラシカルな雰囲気が、今回のようなフランス発の戯曲とよく馴染む気がする。
本作のプロデュースと演出を務める白樹栞氏が挨拶をして、客席の電気が落ちる。舞台上には3脚の椅子やハンガーラックなどがあるほか、舞台下手側(客席から見て舞台左側)にはその場面のタイトルフリップが用意されている。ピアノの生演奏(!)はあれど、高田翔と手塚日南人のたった2人による会話劇がおよそ75分(予定)に渡って繰り広げられるーー。
会話劇と言っても、それぞれの場面(物語)は10分足らず。彼の母親のケーキがパサパサしていると言ってしまった“彼女”と、それを口にするのは間違いだという“彼”による「ケーキ」や、ネットの検索履歴を消した“彼女”と、履歴を消したのはやましいことがあるからではと疑う“彼”による「履歴」、やってきた配管工は男か女か議論する「男-女」など、日常のささやかな出来事の中での「それを言っちゃお終い」なことが描かれる。
「男は~」「女は~」とやや主語が大きくなったり、「代理母」や「中絶」など社会的な問題が絡めてあったり、フランス流のウィットやユーモアに富んだ戯曲。最後まで観終えたら、もう一度頭から観直して、諸々の答え合わせがしたくなるはずだ。
場面を牽引したのは高田。かなりのセリフ量だったと思うが(しかも覚えづらいセリフだったと思うが)、それぞれの場面のツボを心得ていて、緩急ある芝居で魅せた。男女の区別だけでなく、それぞれのキャラクターに個性を持たせるのがうまく、「いるいる、こういう人」と何度も思った。一方の手塚は全体を通してやや緊張気味だったが、良くも悪くも等身大の演技。芝居もキャラクターもニュートラルで、それゆえの可笑しみがあった。
公演は3月2日(日)まで。
(取材・文・撮影:五月女菜穂)